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ハイ・レコにようこそ

画像:メインテーマ

LPレコードと比較してCD音質で違和感を覚えていませんか? 特にクラシックのストリングスの音に違和感を覚えます。 

”LPレコード”をデジタル化し、その結果生まれたハイレゾ音源とCDの音質を比較・考察します。 さらに、ハイレゾ化がもたらすメリットを探求し、デジタル化したファイルをAAC形式などに変換する方法も紹介します。 横道にそれることももありますが、このブログを通じて、デジタル化の有用性とクラシックサウンドを皆さんと共有出来たらと思っています。

なお、このブログの「ハイ・レコ」とは、レコードのハイレゾレコーディングの略です。

 

 

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レコード・ハイレゾ化の経緯

LPレコードと比較して CDの音質は、違和感を覚えつつも、デジタルであることの先進性と 使い勝手も良いことから、LPレコードから遠ざかり盲目的にCDのみを聞くようになっていました。

9年ほど前、SONYのHDDオーディオプレーヤー(HAP-Z1ES)を購入しました。

HAP-Z1ES にCDをリッピングした音源データを取り込み再生すると、DSEE機能等によりCDプレーヤより高音質になるといわれており期待したものの、30年前のCDプレーヤで聴く方が音質が良い様に感じられ、ガックリ。

何とか、HAP-Z1ESを活用出来ないか?検討しました。

Sony HAP-Z1ESは、2020/02/07で生産完了した様です。 残念ながら、後継機の情報はありません。 まだ、ネットで販売されている様ですが、時間の問題で入手で出来なくなります。

家に保有するLPレコードをハイレゾ化して、HAP-Z1ESに取り込んで再生するとどうなるか?と思っていたところ、たまたま、<フルテック>で AD/DA変換機のGT40α 製品お試しキャンペーンがあり応募し試用することができました。

注記)
<フルテック>GT40αはディスコンになっている様です。 DSDにも対応したADコンバータのKORG DS-DAC-10Rで代替えできると思います。

KORG DS-DAC-10R

早速、家に保有するLPレコードをGT40αでAD変換しAudacityでFLAC化してHAP-Z1ESに取り込み再生したところ、特にCD再生で違和感を覚えていたオーケストラのストリングスの音が自然に近いものになっていることに驚愕!! (192Khz,24bitのFLAC フォーマットで録音)

(参考)LPレコードからハイレゾ録音後、MP3(160kbps)にエンコードした♫ 「チャイコフスキー交響曲 第6番 悲愴 3楽章(カラヤン ベルリン・フィル)」Gramophon
1964年録音盤(60年前の録音です) を聴いてみてください。

LPレコードの再生については、経年劣化を心配したものの、物理記録の優位性からか、50年以上前のLPレコードも、その時代のカートリッジでも、当時の音が蘇り、十分音質的に満足行くものでした。

更に、ハイレゾ録音ソフトの「VinylStudio」を使用すると、クリックノイズ抑制機能でレコードのプチノイズも殆ど気にならなくなります。

(参考)クリックノイズ抑制機能、あり、なしのサンプル(MP3)をお聴きください。

確かにLPレコードのハイレゾ化は、それなりに時間と手間が掛かります。しかし、一度ハイレゾ化してHAP-Z1ESに取り込めば、CD以上の使い勝手が得られ、CD音質の違和感からも開放されます。

以上が、レコードのハイレゾレコーディングに興味を抱く様になった経緯です。

 

ハイレコBlogの目指すところ

  • 第1点目は、レコードをハイレゾ化することの感動を皆さんにもお届けしたく、このブログを立ち上げました。 (後段の特設ページ:「サンプル音源DLコーナ」や「hireco-Tips」をご覧ください。)
  • 第2点目は、
    一般的にCDよりレコードの方が音が良いと言われていますが本当か? 音の違いは何処から来るのか?(考察記事はここをクリック等々疑問が尽きません。 アバウトな聴感比較に頼らず折角レコードをハイレゾ化(デジタル化)したのですから、素人ながらデータードリブン(後述)で音質の違いを明らかにできればと思っています。

 

データードリブン(data driven)のこと(事例)

レコードのハイレゾ音源やCD含め非可逆圧縮音源など、様々なデジタル音源をAudacityWaveSpectraに取込み周波数分析や歪率測定などを行えば、下の例のように定性的な検証や可視化を行うことができます。

事例
1
ハイレゾ(24bit)とCD(16bit)の歪率差異

画像:CDとハイレゾの歪率

上のグラフは、レベルを変えた 1khz 正弦波をWaveSpectraで歪率(THD+N)を測定したものです。 オレンジ・ラインがCDフォーマット(16bit)で、ブルー・ラインがハイレゾ(24bit)の歪率です。 ハイレゾ(24bit)の方がCD(16bit)よりも3桁以上歪率が有利であることが分かります。

ーーーーー

事例
2
AAC(MP3)エンコーダの違いによる音質

画像:AACやMP3の周波数特性

ハイレゾ(fs=192khz)からサンプルレート48khz ビットレート320kbpsのAAC(MP3)変換を行うと上のグラフの様にAAC(MP3)変換アプリ(エンコーダ)によって、周波数特性(F特)がばらつく事を示しています。 この原因は、ハイレゾ(fs=192khz)をAAC(MP3)変換する時にサンプルレートを48khzにダウンサンプリングする為に使用するデシメーション・フィルターのバラツキがあるためです。 バラツキを軽減するには、デシメーション・フィルターの特性が良好なAIFFフォーマットで48khzにダウンサンプリングした後、AAC(MP3)変換を行うことで改善できます。

ーーーーー

事例
3
カートリッジの音質違いの比較

画像:MC20カートリッジスペクトル

上のグラフは、1966年イエス・キリスト教会で録音された、カラヤン指揮BPO「ラベル編曲・ムソルグスキー展覧会の絵」の「バーバ・ヤーガの小屋」の音源をAudacityに取込み周波数分析した後、エクセルでグラフ化したスペクトルです。 ブルー・ラインが、e-onkyoから購入したハイレゾファイル(96khz 24bit)で、ブラウン・ラインが、LPレコードをオルトフォンMC20で再生しデジタイズ(96khz 24bit)したファイルとのスペクトル比較です。

ーーーーー

事例
4
DSEEなど高域補完の評価

画像:高域保管の評価スペクトル

Sony HAP-Z1ES HDDプレーヤは、DSEE機能が組込まれています。 DSEEは、低ビットレート(ex.128kbps)の非可逆圧縮音源[AAC(MP3)]の再生で欠落した上限周波数をCD並みの上限周波数に補完する機能です。 このグラフはノコギリ波を低ビットレートのAAC(MP3)変換したファイルをHAP-Z1ES に取り込みDSEE付きで再生した時の高域補完の正確性を見たスペクトルです。 高域の倍音成分が復元されているとは言い難い結果を示しています。

ーーーーー

事例
5
絶対誤差で劣化率を評価

XLD・エンコーダ劣化率

画像:XLDの劣化率スペクトル

iTunes・エンコーダ劣化率

画像:iTunesの劣化率スペクトル

不可逆圧縮音源のAACは劣化が伴います。 ビットレートやAAC変換アプリ(エンコーダ)によってどの程度の劣化が生じるかPink-noiseを使って定性的に劣化率を調べたグラフです。

ーーーーー

事例
6
音声ファイルのビットレート変動を可視化

AACファイルのビットレート変動のグラフ(赤の折れ線と同じ音声ファイルのWave波形を重ね合わせています。 

ーーーーー

 

特設ページ

ボタンをクリックすると特設ページにジャンプします。

サンプル音源DLコーナー

LPレコードからハイレゾ録音したサンプル音源をダウンロードできるページです。
LPレコードの音質を知りたい方や、古いレコーディングの音質を確かめたい方等、ブログ用にテストしたサンプル音源ですがダウンロードして確認できます。 MP3プレーヤも併設していますので、直接音源を聴くこともできます。

hireco Tips

ハイレゾ録音のヒントになればと、今までのレコードのハイレゾ録音を通して、思いつくまま必要と思われることを書き留めましたのでご参照ください。

 

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以上 ハイ・レコ Blogの紹介でした。 レコードのハイレゾ化含めて、データドリブンでハイレゾ音質を深堀りして行ければと思います。

 

 

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