テストレコード(AD-1)で出来ること-レコードプレーヤのテスト結果・総覧

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プレヤーby keyNote

年代モノのレコードプレーヤTRIO(KP-51F)を使ってレコードのハイレゾ録音を行っていますが、このプレーヤの実力を知るためにテストレコード(AD-1)使って定性的な特性を調べ、断片的な記事を投稿してきました。 

ここで、全体を取りまとめて総覧にしてみました。 

 

我が家のレコードプレヤーとテスト環境について

 

プレーヤ

プレーヤは、モータやトーンアームなどの機械的要素にレコードの音溝振動をスタイラスを介して電気信号に変換するカートリッジの電気的要素で総合的な性能が決まります。 テストしたレコードプレーヤは、機械的要素としてTRIO(KP-51F)をベースに電気的要素としてDENON(DL-103R)カートリッジを付加しています。

 

テスト方法

テスト方法はテストレコードをプレーヤで再生➡ アキュフェーズ(E-305)のフォノアンプ➡ ADコンバータ(GT40α)を経由してVinylStudioでハイレゾ(192khz 24db FLAC)録音してデジタル化し測定しています。必要に応じてノイズ抑制あり)

 

テストレコード(AD-1)について

AD-1の入手方法

テストレコード(AD-1))は日本オーディオ協会で発売され、税抜きで3,500円です。 購入するには、「日本オーディオ協会」に出向くいて直接購入するか、送料含めて購入します。 別手としては、日本オーディオ協会が主催している「音展」等のオーディオショーに行ったついでに購入することもできます。

AD-1のコンテツ

SIDE 1:

バンド1:周波数スロースイープ信号、20Hz – 20kH、左チャネル
バンド2:周波数スロースイープ信号、20Hz – 20kH、右チャネル
バンド3:機械インピーダンス測定用信号
バンド4:低域共振測定用低域周波数スイープ信号、4Hz – 100Hz、左ch 右ch
バンド5:ワウフラッター測定用信号、3,000Hz、約100秒間

SIDE 2:

バンド1:1/3オクターブバンド・ノイズ、中心周波数25Hz – 16kHz、左チャネル
バンド2;1/3オクターブバンド・ノイズ、中心周波数25Hz – 16kHz、右チャネル
バンド1と2の中間部: 無音溝(インサイドフォース測定バンド)

バンド3:位相チェック信号、左右同相、逆相、±45度、±90度、±135度
バンド4:基準レベル、1kHz、3.54cm/sec(尖頭値)、左チャネル
バンド5:基準レベル、1kHz、3.54cm/sec(尖頭値)、右チャネル
バンド6:無音溝

 

テストレコード(AD-1)で出来ること

カートリッジの周波数特性を見る(DL103Rの例) 

<SIDE 1>
バンド1:周波数スロースイープ信号、20Hz –20kH、左チャネル
バンド2:周波数スロースイープ信号、20Hz –20kH、右チャネル

ポイント

以上のバンド信号で、1.左右の出力レベルの周波数特性2.クロストーク周波数特性が確認できます。

但し、このレコードに記録されている信号は、非RIAAです。 フォノアンプはRIAAフィルタを経由していますので、以下のデータは逆RIAAを通しています。

1.左右の出力レベルの周波数特性(左右出力バランス確認)

ポイント

  • このデータは、記録したFLACファイルをAudacityに取り込み周波数分析のテキストデータをEXCELでグラフ化した結果を示しています。 チャンネル間のバランス差は12khz付近で最大±3dbほどの差がありました。
  • 4khzから低域にかけて8db程の盛り上がりがあり、6khz付近からフラットになっています。 これは、レコードがRIAAなしで記録されていて一方RIAAフィルターがついたフォノアンプで出力されたものを、VinylStudioの逆RIAAで元に戻しているため、それぞれの特性の誤差でこのような特性になったかもしれません。

2.クロストーク周波数特性

ポイント

  • アジマス(カートリッジの傾き)調整後の特性です。
  • 片CHに記録された信号の漏れ量を示していてクロストークとは若干異なります。 1khz付近で漏れ量が最小(-35db以下)になり、バスタブ特性を示しています。

 

1khz クロストークレベルを見る(DL103Rの例)

<SIDE 2>
バンド4:基準レベル、1kHz、3.54cm/sec(尖頭値)、左チャネル

バンド5:基準レベル、1kHz、3.54cm/sec(尖頭値)、右チャネル

ポイント

以上のバンド信号で、1khz sin波での左右クロストークが確認できます。

両チャンネルともクロストークが同等であれば、レコード面に対してスタイラスがほぼ垂直であることの査証になりますので、左右のクロストーク差を見ればアジマス確認ができることになります。

1khz sin波での左右クロストーク

一般的にクロストークを示す時は、1khzでのクロストークで示されます。 
アジマス調整後のクロストーク(左グラフ)は、夫々のCHで-30dbに改善され、DENON・DL-103のクロストーク・スペック(-25db以上)を満足しています。 クロストーク改善方法は下のブログ記事を見てください。

 

カートリッジを含めたレコードプレーヤの低域共振周波数を知る

<SIDE 1>
バンド4:低域共振測定用低域周波数スイープ信号、4Hz – 100Hz、左チャネル右チャネル

カートリッジを含めたレコードプレーヤの低域共振特性

片CHに記録された信号の漏れ量が最大となる点が、低域共振周波数になります。
上のグラフでは、A部とB部の2つのポイントでピーク(共振)が見られました。 B部の存在は、TRIO(KP-51F)の特有のものかも知れません。 
低域共振の抑制(対策)方法は、以のブログ記事を見てください。

 

ターンテーブルの回転数偏差を測定する

<SIDE 1 or SIDE 2>
各バンド間にある「周回無音溝」のクリック信号を利用して回転周期から回転数を測定します

ポイント

AD-1が意図したものではありませんが、各バンド間にある無音ガードに、クリック信号が生じています。 このクリックは、1回転で1回の割合でクリックパルスが発生しますので、この周期を測定すれば回転数が判りますので。33.1/3回転との回転数偏差を調べることができます。

回転数偏差測定 詳細
テストレコード(AD-1)を利用してターンテーブルの回転数偏差をチェックする

我が家のDDプレーヤ(購入後20年以上経過)の回転数偏差がどの程度の実力にあるのか?日本オーディオ協会のオーディオ・チェックレコード(AD-1)を使ってターンテーブルの回転数偏差を測定(チェック)して ...

周期を測定して回転数偏差を測定

 

ポイント

  • 10回(T1〜T10)測定したターンテーブルの統計データから、平均で、33.338929rpmで、その回転数偏差の平均は、0.016787%という結果でした。 また、±3σ(99.73%まで含まれる確率)を見ますと、このターンテーブルの回転数偏差の実力は0.033779%〜-0.000205%の範囲にあると思われます。

 

総括・マトメ

オーディオチェックレコード(AD-1)で、「カートリッジの周波数特性」「クロストーク」「低域共振」「ターンテーブルの回転数偏差」を測定・チェックすることができました。 このデータの良し悪しは別にして、我が家のB級レコードプレーヤの実力が分かりました。

テストレコードのAD-1は、税抜き3500円で日本オーディオ協会から購入できます。 テストレコードは、昔は種類も多く販売されていましたが、今はオルトフォンなど、限られてしまっています。 コスパから考えると、AD-1がベストではないでしょうか? テストレコードをハイレゾ録音することで、データが固定化され、Audacityの周波数分析などで、容易に特性を調べることができます。 

 

よって、お持ちのレコードプレーヤの実力を知るために、このテストレコードを備え付けておくのが宜しいのではないでしょうか?

 

その他 テストレコード (AD-1)で実験してみました

以上は プレーヤーの一般的な評価項目でした。 その他 テストレコード(AD-1)できることは、以下の記事をご覧ください。

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