レコードのハイレゾ化のススメ

 

レコードのハイレゾ録音へのヒント(Tips)

 

ハイレゾ録音のヒントになればと、 今までのレコードのハイレゾ録音を通して、思いつくまま必要と思われることを書き留めましたのでご参照ください。 あくまで、B級オーディオとして。

 

 

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LPレコードをハイレゾ化する意味

一昔前ならLPレコードを録音するには、オープンリール等で録音して残して居た方は多くいらっしゃたと思います。LPレコードを録音する意味は、一々レコードに針を落とすのが面倒で、特に酔っぱらってレコードを聴こうとすると、過って針やレコードを破損することも多々経験するところだったからでした。

時代は、LPレコードからCDやSACDに置き替わり、わざわざLPレコードをハイレゾ化する必要は無いと言われるかも知れません。 しかし、昔のLPレコードを聴くと何故か、特にストリングスの音が自然に聞こえ驚かされます。

CDの音質がLPレコードより違和感を覚える要因は、デジタル化のサンプリング周波数とビット深度の悪化要因に伴う、マスタリング手法の違いによるものが大きいのでは無いかと思われます。 

CD化に伴うマスタリング手法については良く判りませんが、兎に角、昔のLPレコードの音質の方が好ましいのですから、LPレコードやカートリッジの寿命を考えても、LPレコードを録音して残す意味がありますよね。

そこで、LPレコードを録音するには、今やオープンリールを使う意味は無く、簡単にしかもヒスノイズ無くAD変換しハイレゾ化することが容易に行える時代になりました。 更に、不要なプチノイズもレコーディングソフトで簡単に抑制することも可能になります。

ハイレゾ録音の必要性

CDフォーマット(16bit)での音圧レベルと歪率(THD+N)の関係を測定してみたのが下のグラフです。(上のブルーラインがCD・16bitを示し、下のグリーンラインがハイレゾ・24bitを示す) この歪率グラフから、音圧レベル(≒録音レベル)が下がれば下がるほど歪率が悪化することを示し、CD・16bitよりもハイレゾ・24bitの方が3桁ほど歪率にとって有利であることを示しています。 詳しくはここの記事をご覧ください。

このことから、人の耳に感知出来るか否かは別にして、如何なる音圧レベルであっても普通のオーディオアンプ並みの歪率レベル(一般的に0.1%以下)で録音したいところです。 普通のオーディオアンプ並みの歪率レベルを達成するにはCD・16bitでは不十分でハイレゾ・24bitが必須となる訳です。

 

ハイレゾレコーディングへの準備

ポイント

1.レコードプレーヤを選ぶなら

  • カートリッジは、出来るだけ良いものを使うことが肝要です。 やはり、MM(ムービング・マグネット)よりMC(ムービング・コイル)の方が良いと思います。 但し、MCは、出力電圧が低く、ヘッドアンプや昇圧トランスが必要になり、コスパの点から、質の良いMMを使っても良いと思います。 過去に、以前1万円台のオルトフォンのMMカートリッジ(2M Red)を使ったところ、ストリングスの音が、CD音質以下になり、お払い箱にしました。
  • カートリッジの取り付けは以下を参照ください。
あわせて読む
DENON MCカートリッジ DL103Rのクロストーク「 改善編」

前回ブログ(原理編)に引き続き「我が家のB級プレーヤ」に取付けられているDENONカートリッジ・DL103Rのクローストーク改善編をお送りします。 原理編で述べたように、写真のテストレコード(AD-1 ...

  • トーンアームは、ヘッドシェルが交換でき、インサイドフォースキャンセル機能が付いたものが良いです。また、レコード最内周に行った時に自動でトーンアームが上がるリターン機能が付いたものですと、録音ソフト(例えば、VinylStudio)によっては自動で録音がストップし便利です。

注意:LPレコードを簡単にCD化できるターンテーブル一体型の製品がありますが、お勧めしません。  音質面や編集対応等で、後から後悔することになると思います。

ポイント

2.フォノアンプとA/Dコンバータの選択

  • 最近のプリメインアンプは、フォノアンプが無いものが多く、フォノイコライザアンプ付きのA/Dコンバータをお勧めします。  例えば<フルテック>のGT40αがあります。 但し、GT40αは、MCカートリッジ対応とうたってはいますが、低出力電圧のMC(Ex.オルトフォンのMC20は0.07mV)では、ノイズが多くなり使い物になりませんでしたので別途、MC用ヘッドアンプか昇圧トランスが必要になります。

ポイント

3.パソコンと録音ソフトの選択

  • パソコンは、WindowsでもMACでもOKです。
  • お勧め録音ソフトは、VinylStudioです。 その他、フリーソフトのAudacity等があります。
  • VinylStudioは、英文ですが、レコード録音に特化していて使い勝手が良く、プチノイズ抑制、楽曲分割が容易です。 但し、VinylStudioのバージョン8.8.2は、日本語入力に問題がありましたが、 2017年4月17日に 日本語入力の問題点等が改善されたバージョン8.3.3にアップデートされました。
    ダウンローサイト:http://www.alpinesoft.co.uk/VinylStudio/download.aspx

Vinylstudioのプチノイズ抑制機能(例)

Before

After

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ポイント

4.ジャケットの写真撮影用で、スマホを準備しておきます。

LPレコードのジャケットをスマホアプリのiScannerを使ってもOKですが、撮影時の照明の映り込み(グレア)を除去できる、無料のGoogleアプリ「フォトスキャン」がオススメです。 レコードジャケットのトリミング微調整を行った後、VinylStudioにジャケット画像を挿入します。 詳しくは以下の投稿ページをご参照ください。

オススメ
Googleの「フォトスキャン」を使ったレコード・ジャケットのVinylStudioへの画像取込み 

LPレコードをVinylStudioでハイレゾ録音したら最後にジャケットの画像を録音ファイルに挿入します。(FLACファイルですと、タグにアートワークを埋め込むことができます。)  今まで、LPレコー ...

ポイント

6.ハイレゾの有用性を押えておきましょう。

LPレコードを録音する上でCDフォーマットで録音するよりハイレゾで録音することの意味を知っておきましょう。 以下の記事をご参照ください。(2020/2/20追記)

オススメ
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ハイレゾ録音のヒント

ポイント

1.レコード洗浄は、ほどほどに

  • 中性洗剤などで洗浄した後は、自然乾燥で2日以上乾燥させる必要があります。 洗浄後すぐにレコード再生すると、プチノイズが増大することがあります。 また、中性洗剤が残っていると、針先に、洗剤などの微物が、針先に付き、音割れの原因になります。 また、激落ちくんでレコードを擦ると、レコードの音溝を削り、高域の減少につながり危険です。
  • 結論として、レコード洗浄を行うなら刷毛での水洗い程度に留め、ある程度のプチノイズは許容して、録音ソフトのノイズ抑制機能を使いプチノイズを抑えるのが良いと思います。 例えば、VinylStudioを使えば、劇的にプチノイズの抑制効果が期待でき、これこそ、レコードのハイレゾ化の大きなメリットと言えます。・・・「VinylStudioのプチ・ノイズ抑制効果」ブログ参照

ポイント

2.スタイラス(針)のクリーニング

スタイラスクリニング

  • 薬局で購入した消毒用アルコールと歯間ブラシで、スタイラス(針)のクリーニングをしています。
  • 歯間ブラシに、アルコールを付けて、スタイラスの後方からそっと針先をブラッシングし、更に乾いたスタイラス・ブラシでスタイラスの後方からブラッシングします。

針先は、レコードの終わりに近づくにつれ、徐々に微物が針先に蓄積してくると、音割れが生じる危険性があります。 録音のやり直しのリスクを避けるため、スタイラスのクリーニングは、録音前に実施することが望ましいです。

ポイント

3.録音フォーマットについて

  • 折角、歴史的レコードを録音するのですから、24Bit、192KhzでFlacフォーマットが良いと思います。(盤質やレコードの音質に難がある場合は96Khzの選択もありと思います) 尚、高域ノイズの面からDSDフォーマット録音は、避けたほうが得策と思います。 レコードをハイレゾ化するならDSDかPCMか?」を参照してください。
  • 録音のビット深度は24Bit以上にすべきで、16Bitはお勧めしません。 これは、ビット深度が16bitですとノーマライズ(音量の正規化)処理した時の尤度が減じ、24bitよりも3桁ほど歪率(量子化歪)が悪化するからです。

ポイント

4.ハイレゾ録音した音源をエンコードするならAACかMP3か?

  • ブログ記事「サウンドアプリに搭載されているMP3(AAC)エンコーダのビット深度を調べてみました。」によりますと、折角のハイレゾ(24bit)音源をMP3やAACにエンコードする時、出来るだけビット深度を維持したまま変換したい訳ですが、サウンドアプリによってはビット深度を16bitに落としてエンコードされる場合があります。(エンコード時のビット深度が24bitですと16bitに比べ歪率の点で非常に有利になり、弱音部(ピアニッシモ)の再現性に期待できると思います。) 一度、お使いのサウンドアプリに対して、この記事に記載されている「ビット深度の推定方法」を参考にすることをオススメします。(2020/2/20追記)
  • ブログ記事「ピュアー音源から見た「MP3、AAC」の音質比較」によりますと、スプリアスの観点からAACに軍配が上がりそうです。 でもスプリアスの発生は低レベルの部分(-100db)でのでMP3を選択しても聴感上は問題にならないと思われます。
  • ブログ記事「ハイレゾ音源をエンコードするならMP3かAACか」によりますと、128kbpsのビットレートではAACが音質優位で、320kbpsビットレートではMP3が音質優位でした。 実際に「我が家のB級オーディオ」での聴感比較では、MP3の128bpsのビットレートで僅かにざらつきを感じましたので余裕を見て、AAC、MP3とも160kbps以上をオススメします。 ただし、24bitに対応したエンコーダを使うことをオススメします。
  • 「Apple Digital Masters」について
    Apple Music やiTunes Storeの配信音源は高音質AACに特化した「Apple Digital Masters」になりつつあります。 この「Apple Digital Masters」は、ハイレゾマスターファイルからリサンプリングした後32bitで内部処理しデザノイズをを加えず24bit対応の256kbpsにAACエンコードすることでオリジナルマスター音源とほとんど区別がつかないクオリティになると述べています。 「Apple Digital Mastersドロップレット」ツールが無償提供されていて、レコードをハイレゾで録音した音源ファイルをこのツールにドロップすれば、「Apple Digital Masters」相当のAACファイルをエンコードすることができます。 詳しくは、「ハイレゾのリアル音源をApple Digital Masterに変換してみました」をご覧ください。(2020/4/25追記)

「Apple Digital Masters」相当のサンプル音源

ヘンリック・シェリング vn  ロジェストヴェンスキー指揮 ロンドン交響楽団 

シベリウス
ヴァイオリン協奏曲ニ短調 
第3楽章  1965年録音

「Apple Digital Masters」相当
AAC 256kbps

ポイント

5.録音レベルは低めに

レベルメータ

最大レベル(フォルテ)時、フルスケールの半分以下に録音レベルを設定します。 何よりも録音をクリップさせないことが重要で、24bitのBit深度があれば後から、必要なゲイン調整を余裕で 「ノーマライズ」をすることが可能です。(例えば最大音量を-3dbに設定するなど)

また、VinylStudioの場合、例えばレコード2枚組アルバム・4面を録音した後、アルバム全体のノーマライズを行えばアルバム全体を見渡したゲイン調整を行うことも可能です。

6.ノイズ抑制の設定(VinylStudioの場合)

「低域共振・低域ノイズ抑制の設定」

 

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レコードがパブリック・ドメインかの目安を調べる

参考
レコードのパブリック・ドメイン (目安) チェッカー

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サンプル音源

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ここをクリックしてサンプル音源を聴いてみてください

 

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以上、ハイレゾレコーディングのヒントでした。 お手持ちレコードのハイレゾ化をオススメします。

 

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