6月16日、17日に東京国際フォーラムで開催された、日本オーディオ協会 主催のOTOTEN(音展)へ今年も行ってきましました。 音展に行ったついでに、日本オーディオ協会で販売しているテストレコード「オーディオチェックレコード AD-1」を買ってきました。 OTOTEN(音展)で目を引いた展示品とテストレコードの概要についてブログします。
音展で目を引いた展示品
アナログレコード祭りや4K、8K TVのなどのイベントがありましたが、通常の展示の中で、特に目を引いたのが、あたかもストーブのような外観をした、CS ポート株式会社のモノラルパワーアンプ212PAでした。
モノアンプ概要は、送信管および変調管として1910年代にウェスタンエレクトリックが開発したプレート損失275Wの大型3極管・212Eをアンプの出力段に使用した無帰還 A級シングルアンプです。 モノアンプ・ペアで、500万円弱、1W当たり6万円という製品です。 サウンドを試聴させて頂きましたが、無帰還アンプのためか、中音の音が豊かに感じられました。 しかし、経時的に真空管がエミ減にになったらどんな音になるのか?球の交換費用は幾らになるのか?心配の面もありますが、このスペックに果敢に挑戦され商品化された、CS ポート株式会社に対して敬意を評したいと思います。
<製品仕様>を以下に引用
型式:212PA
方式:入力トランス内蔵クラスA動作真空管パワーアンプ
構成:入力トランス - C3g3結 - FETドライバ - 212E - 出力トランス
出力:40w(負荷インピーダンス 40Ω・80Ω)
周波数特性:20-40kHz -3dB/20W
全高調波歪みTHD:1% typ/40W 1kHz 0.2% typ/10W 1kHz
NFB:無し
SN比:90dB/10W 8Ω
入力感度:1V/40W
GAIN:25dB/8Ω端子
入力/インピーダンス:RCA 1系統 1.5kΩ
音量調整:前面ボリュウムによる
ダンピングファクター DF:5以上
スピーカ出力:4Ω/8Ω端子
電源:AC100/120/200/240V 50,60Hz
消費電力:400w
サイズ:188W×385H×563D ツマミ、SP端子含まず
重量:24.5kg
仕上げ:シルバーアルマイトおよび銘木ローズウッド突板
付属品:ロジュウムメッキAC電源ケーブル
保証期間:5年間(消耗品を除く)登録が必要です
テストレコードについて(概要)
音展の中で販売されていた、日本オーディオ協会の「オーディオチェックレコード AD-1」を税抜きで3,500円で購入しました。 通常このレコードを購入するには、日本オーディオ協会で直接購入するか、送料600円を加えて購入するかになりますが、音展に行ったついでに購入するのが一番メリットがある様に思いました。
このレコードの中身は
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<span style="font-size: 10px;"><strong><span style="color: #ff0000;">SIDE 1:</span></strong> バンド1:周波数スロースイープ信号、20Hz – 20kH、左チャネル バンド2:周波数スロースイープ信号、20Hz – 20kH、右チャネル バンド3:機械インピーダンス測定用信号 バンド4:低域共振測定用低域周波数スイープ信号、4Hz – 100Hz、左チャネル右チャネル バンド5:ワウフラッター測定用信号、3,000Hz、約100秒間 <span style="color: #ff0000;"><strong>SIDE 2:</strong></span> バンド1:1/3オクターブバンド・ノイズ、中心周波数25Hz – 16kHz、左チャネル バンド2;1/3オクターブバンド・ノイズ、中心周波数25Hz – 16kHz、右チャネル バンド1と2の中間部 無音溝(インサイドフォース測定バンド) バンド3:位相チェック信号、左右同相、逆相、±45度、±90度、±135度 バンド4:基準レベル、1kHz、3.54cm/sec(尖頭値)、左チャネル バンド5:基準レベル、1kHz、3.54cm/sec(尖頭値)、右チャネル バンド6:無音溝</span> |
このテストレコードは、日本オーディオ協会と日本コロンビアがタイアップして、日本コロンビアの「DENON AUDIO TECHNICAL RECORD (XL-7004,7001)」の原盤を使い、東洋化成にて、プレスしたとのことでした。
今後、このテストレコードを使って「我が家のB級オーディオ」のプレーヤやカートリッジの特性を調べ、ブログして行きたいと思います。
<テストレコードに関する記事>
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2022/11/10 AD-1, Osciloppoi, クロストーク, 位相回転
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