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テストレコード(AD-1)のスイープ信号を使って、低域共振の位相回転(リサージュ)の瞬間をとらえましたーDENON(DL-103R)

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前回ブログで、「カートリッジは機械系の共振に影響するので、位相も複雑に変化する様です。」と考察しましたが、その続編として、テストレコード(AD-1)にある、低域共振測定用低域周波数スイープ信号左ch、右ch(以下スイープ信号と略します)を使ってDENON(DL-103R)カートリッジで再生したとき、クロストークと位相の振る舞いがどうなるか?リサージュ波形で確認し録画しました。

このスイープ信号は、レコードの片chに記録されていて1オクターブ当たり15秒の速度で4hz~100hzまでゆっくりスイープします。 その再生出力(両ch)を「オシロっぽい」のX軸(Rch)、Y軸(Lch)に入力すればリサージュ波形が表示され位相の動きが判ります。

 

スイープ信号のエンベロープ波形(Rch→Lchクロストーク)

以下の波形は、テストレコードに記録されたスイープ信号をDENON(DL-103R)カートリッジでVinylStudioでハイレゾ録音したエンベローブです。 Rchに記録された信号と、RchからLchへ漏れ出た信号(クロストーク)を示しています。 この中でA部、B部にピークが観測されていて、これが低域共振部と考えられます。

低域共振について、プレーヤの共振はアーム及びカートリッジ(DL-103R)などの機械系要素できまり、共振に伴い、クロストーク(漏れ量)が悪化します。 上のエンベロープ波形から、我が家のB級ステレオでは、11hz(A部)と50hz(B部)に共振が現れています。 詳しくは、低域共振のブログを参照してください。

 

リサージュ波形で低域共振の位相回転する瞬間を録画しました

このビデオは、VinylStudioで録音したスイープ信号をAudacityに取り込んで「オシロっぽい」のX-Y軸に出力しています。 Audacityの再生カーソルの動きに沿ったリサージュ波形(位相)の動きを録画しましたのでご覧ください。

なお、リサージュを描くために、ViniylStudioで録音したスイープ信号をAudacityに取り込み、左右chレベルを合わせるために信号を増幅加工しています。(加工方法は、前回ブログを参照してください)

<動画−1:Rch(スイープ信号)→Lch(クロストーク)>

 

<動画−2:Lch(スイープ信号)→Rch(クロストーク)>

 

このビデオのリサージュの動きをみると、ことほど左様に、低域共振周波数部分では複雑な位相回転が生じているのが判ります。 リサージュ波形が丁度、円形になった時が、記録されたスイープ信号とクロストーク信号との位相差が90度で、この時の周波数が共振周波数になります。  なお、聴感上の影響については、クロストーク位相回転があったとしても、低い周波数は音像の定位感にはあまり影響はしないことが知られいます。  

共振のA部、B部について、以下考察しました。

A部:低域共振部分(11hz)について

VinylStudioのランブルフィルターを使用し、ハイレゾファイルを出力すれば、対処療法的に低域共振部分(11hz)は抑制できます。 

B部:50hz付近の共振について

50hzという点から、商用電源の周波数(ハム)が漏れているのではないかと思われるかも知れませんが、B部の位相回転がみられることから、ハムではないことが判ります。 (オルトフォンのMC20カートリッジに変えた場合、B部が55hzに移動することからも、ハムでないことが判ります) 50hz付近の第2共振は、我が家のB級ターンテーブルのプワーさを現していますね。

 

CD(デジタル)の優位性について

この低域共振の現象は、レコード特有の本質的ノイズで、一方デジタルであっては、低域共振が生ずる機械系は皆無です。 また低域周波数ですから、サンプリング周波数による分解能も問題にならず、低域の音質については断然デジタル有利です。 デジタルの締まったメリハリのある低音は、この点から来ていると思います。 デジタルは、パーカッションの多いジャズなどの音楽ジャンルに向いている様に思います。(でも、ストリングスのビロードのような音の再現性は、レコードの方に軍配が上がると思っています)

 

以上、低域共振における、カートリッジのクロストークと位相の振る舞いについてブログしました。

 

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