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LPレコードの録音年とその音質

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保有しているレコードをハイレゾ化していて、どうも録音年と音質に偏りがあるように思われなりませんでした。 どちらかと言うと、1960年代初頭当たりの音質が好ましいように思われます。 そこで、母数は少ないですが、録りためた「myCollection」の音質評価でランク分けしたデータを整理してみた処、やはり、1960年~1965年の録音音質が良いように思われましたので、ブログします。

myCollectionの録音年別・音質ランクの分布

<音質評価の条件>
LPレコードをAD変換しVinylStudioのノイズ抑制、ノーマライズ、イコライザー調整を通してハイレゾ録音したファイルを我が家のB級ステレオでSony HAP-Z1ES再生し、特にストリングスの音を重点に独断と偏見で「A+~D」の5段階の音質評価ランクで表現しています。

 

❏ 音質ランク毎のレコード枚数分布

(画面よりはみ出たら、横にスクロールできます。)

録音年 A+ 総計(枚)
1952 1 1
1958 3 3
1959 1 1 2
1960 1 1 2
1961 1 1
1962 3 1 2 6
1963 1 2 3
1964 1 1 2 4
1965 1 1
1966 1 3 4
1967 1 3 4
1968 1 2 3
1969 2 2
1970 1 1
1973 1 1
1975 1 3 1 5
1976 2 1 3
1977 1 1 2
1978 1 1
1980 1 1
1981 1 1
1982 2 2
総計(枚) 1 19 16 11 6 53(枚)

(注)総計枚数が53枚で、myCollection(62タイトル・枚)と差異があるのは、録音年が不明なレコードがあるため、総計(レコード)枚数が少なくなっています。

 

ランク分けデータ整理

❏ 5年毎にグループ分けしたレコード枚数分布

(画面よりはみ出たら、横にスクロールできます。)

録音年 A+ 総計(枚)
1960~1964 0 5 4 4 3 16
1965~1969 1 5 4 1 3 14
1970~1974 0 1 1 0 0 2
1975~1980 0 3 5 4 0 12
総数 1 14 14 9 6 44


❏ 5年毎にグループ分けしたレコードの音質ランク割合分布

(画面よりはみ出たら、横にスクロールできます。)

音質ランク 割合 A+ 総計
1960~1964 0% 31% 25% 25% 19% 100%
1965~1969 7% 36% 29% 7% 21% 100%
1970~1974 0% 50% 50% 0% 0% 100%
1975~1980 0% 25% 42% 33% 0% 100%
総計(1960〜1980) 2% 32% 32% 20% 14% 100%

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❏ 音質ランクに重み付けしてみると

Bを0にして(A+=2 A=1 B=0 C=−1 D=-2)各ランクに重み付け。
各重みの値を乗算します。

(画面よりはみ出たら、横にスクロールできます。)

音質ランク(重み) D(-2点) C(-1点) B(0点) A(1点) A+(2点) 総計
1960~1964 0% -31% 0% 25% 38% 31%
1965~1969 -14% -36% 0% 7% 43% -0%
1970~1974 0% -50% 0% 0% 0% -50%
1975~1980 0% -25% 0% 33% 0% 8%

(注)1970~1974年は、母数が少ないので、信頼できません。

恣意的にデータを整理したものではありませんが、上の表から見ると、最も音質ランクの総計点の高い年度は31.8%の1960~1964年でした。 つまり、音質の悪いLPレコードもあるものの、1960年代初頭の録音が、音質的に良いレコードに当たる確率が高いと思われます。

マ ト メ

何故、「1960年代初頭の録音が、音質的に良いレコードに当たる確率が高い」のか?独断と偏見で、推定してみます。 レコードの歴史を紐解いてみますと、

  • ステレオLPレコード(45-45方式ステレオ)の発売時期は、1958年
  • PCM録音のLPレコード発売時期は、1970年頃
  • CDの発売時期は、1982年

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詳しくは、「アナログディスクレコード技術の系統化報告と現存資料」を参照してください。
URL:http://sts.kahaku.go.jp/diversity/document/system/pdf/083.pdf
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この歴史から、レコードのカッティング技術を含めてアナログ録音の最盛期に当たるのが、1960年代で、1970年以降、徐々にPCM録音に移って行きます。

1972年、デノンのPCM録音レコードのフォーマットは、13ビット/47.25kHzというものでした。 更に今と比べてAD変換、DA変換の技術はまだまだプアーでありながら、商業的にデジタル録音と言う、キャッチフレーズだけが先行して、本質的な音質を疎かにしたことが想像に難くありません。

さらに時代はす進み、1980年代のCDへの移行期になると、レコードは見捨てられ、もはやレコードカッティング機器も技術も廃れて行ったのでは無いでしょうか?

つまり、以上の歴史から見ても、1960年代初頭の録音が、音質的に良いレコードに当たる確率が高いということと、符合する結果ではないでしょうか?

 

ここで、A+の録音音質の1966年 Londonレーベルの[バーンスタイン指揮 ウィーンフィル ]モーツァルト 交響曲36番 リンツ第3楽章を聴いてみてください。

ハイレコDLボタンblank

 

AAC 320kbps で直接聴く

 

 

保有レコードがパブリックドメインに該当するか?調べる方法(参考)

録音・音質が良いという1960年代は、「TPP整備法」の発効に伴う改正著作権法改正(2018/12/30)によりパブリックドメインになるかならないか?の端境期に当たる年代でもあります。 当ブログで「パブリックドメイン目安チェッカー」をアップしましたので、保有レコードがパブリックドメインに該当しているか調べるのも面白いかも知れません。(2020/7/26追記)

参 考
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レコードのパブリック・ドメイン 目安チェッカーをUPしました。

保有しているレコード(音源)がパブリック・ドメインに該当するか?知りたくなる時が希にあります。 「TPP整備法」の発効により、著作権法が改正され、2018年12月30日より著作権の保護期間が50年から ...

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