このショルティ指揮・マーラ「復活」は、1966年に録音され50年位前に購入したレコードです。 このレコードを購入した動機は、故・高城重躬さんの、多分「ラジオ技術?」に載っていたレコード論評が印象的で、A+の音質ランクであったからでした。
最初に聴いたとき、冒頭の低弦の響きに感動を覚え、全体的な音質も高城重躬さんA+評価に違わないものでした。 今や50年経過したこのレコードをハイレゾ化して、音質の再評価を行ってみることにしました。
高城重躬さんのこと
高城重躬さんは、数学に基づくオーディオ理論を駆使し、音楽に対する深い造詣と、独創的なオーディオ・システムの設計・開発を通して、日本のオーディオ界に多大な影響を与えた人で、知る人ぞ知るオーディオ評論家の第1人者です。
ウィキペディアから抜粋しますと、
1912年生まれ - 1999年没
コンクリートで自作した巨大な低音ホーンを自宅に作りつけ、オール・ホーンの4チャンネル4ウェイ、マルチアンプ駆動という、「タカジョウ・システム」と呼ばれたオーディオ・システムを構築した。また、雑誌『レコード芸術』『芸術新潮』『ラジオ技術』『FMfan』などに長年にわたって健筆を揮った。
ショルティ指揮・マーラ「復活」の録音盤
ショルティが指揮しているマーラーの「復活」は 1966年録音盤と1980年録音盤 があります。 演奏は、聴き慣れているせいか1966年の方が、好ましく思います。
今回ハイレゾ化したLPレコードと同じ1966年録音のリマスタリングCD盤です。
ヘザー・ハーパー(S)
ヘレン・ワッツ(A)
ロンドン交響楽団&合唱団
ゲオルク・ショルティ(指揮)
録音:キングズウェイ・ホール、ロンドン
イソベル・ブキャナン(ソプラノ)
ミラ・ザカイ(コントラルト)
シカゴ交響楽団&合唱団
ゲオルグ・ショルティ(指揮)
盤質の状態とその対応
1966年録音のLPは2枚組で、今や50年ほど経過して、やはり1枚目のレコード盤面の外周部にソリ(動画のとおり、カートリッジが上下動しています:約5分程度続きます)が発生していました。(下の動画参照)
1枚目のレコードは、カートリッジの上下動の影響を出来るだけ避けるため、トラッカビリティーに優れていると言われているシュアーV15type3カートリッジを使用し、2枚目のレコードは、オルトフォンMC20で使い分けることにしました。
トラッカビリティーについて、以下抜粋(http://www.audiosharing.com/
people/segawa/keifu/keifu_21_1.htm)
話は再びシュアーのV15シリーズに戻る。前にも書いたように、シュアーという会社は、商品としてのまとめかたもうまいが、宣伝もまたうまい。一九六六年に発表したV15のtypeIIは、まさに製品と宣伝の両者を巧みに一致させて、またまた業界をアッと驚かせた。typeIIのうたい文句は、その後のシュアーの表看板として有名になったトラッカビリティという新造語だった。
初期のステレオカートリッジの多くが、レコードの振幅の大きな(音の大きな)部分や、複雑な音の部分で、音が割れたりビリついたりすることは既に書いた。これは、カートリッジの振動系全体が、レコードの音溝を正しくトレースしていないことが大きな原因だ。V15のtypeIIは、このトレーシング(またはトラッキング=追跡の意)をいかに完璧に行えるか、という問題を、根本から洗い直した成果といえる。
トラッキングレコードの音溝のおそろしく複雑な形を、正しく追跡(トラッキング)する。 このことを、トラッキング・アビリティが良い、などという。これをつめて、track-ability トラッカビリティという、語呂の良い新造語を作ったのが、相変わらずシュアーのうまいところだ。それにしても、シュアーがこの問題をクローズアップするまでは、レコードの音溝を針先が正しくトラック(トレース)するための問題点について、シュアーのように突っ込んだ解析をしたメーカーがなかった、ということになる。そして、V15のtypeIIの出現によって、はじめてピックアップの設計者たちがこの問題の解決の正しい鍵を与えられたともいえる。この製品の出現をきっかけにして、内外のカートリッジの性能が、こんにちのような高い完成度をみせるに至っているといっても、いい過ぎではないと思う。
その他、当然のことながら、プチノイズもあり、軽く盤面を水洗い洗浄後、VinylStudioでハイレゾ録音し、ノイズ抑制しました。
ショルティ指揮・マーラ「復活」LPレコードのハイレゾ録音を聴いてみる
レコードのハイレゾ化
第3楽章のみ
ハイレゾ音源(Flac:192khz,24bit)
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AAC(320kbps)
50年経過したレコードのため、外周部のソリりによる影響やフォルテでの音のざらつき感があるものの、全体的には、高城さんがA+評価を付けただけあり、ストリングスの音質も好ましく今でも十分通用する音質と思いました。
モーツァルト ピアノ協奏曲第15番 [バーンスタイン・VPO]pf バーンスタイン 1966年録音
レコードのハイレゾ化
第2楽章のみ
ハイレゾ音源(Flac:192khz,24bit)
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AAC(320kbps)
テレマンのフルートとハープシコードのためのソナタ ハ短調 録音年不詳
フルート/ジャン・ピエール・ランパル ハープシコード/ラクロア
レコードのハイレゾ化
ハイレゾ音源(Flac:192khz,24bit)
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Flac Down Load
mp3(320kbps)