ワグナーのパルシファル、クナッパーツブッシュ指揮、LPレコードのハイ・レコを行いました。
このLPレコードは、5枚組で名盤として名高いクナッパーズブッッシュ指揮バイロイトのライブステレオ録音盤です。 30数年前にドイツで購入し未開封のまま今日に至ったレコードをお借りしハイレコ(録音)することが出来ました。
録音年 1962年 Knappertsbusch バイロイト祝祭管弦楽団 ヴィルヘルム・ピッツ(合唱指揮)
1962年7月、8月、バイロイト祝祭劇場でのライブステレオ録音
主な出演者
- パルシファル:ジェス・トーマス
- グルネマンツ:ハンス・ホッター
- アンフォルタス:ジョージ・ロンドン
- ティトゥレル:マルッティ・タルヴェラ
- クリングゾール:グスタフ・ナイトリンガー
- クンドリー:アイリーン・ダリス
盤質の状態
何しろ、数十年の月日が経っている未開封盤ですので、盤の状態を調べて見ました。
盤質は、当然良いのですが、1枚目と2枚目のレコード盤にカートリッジのトレース上は問題ないレベルでしたが若干の反りが見られました。
プチノイズがどの程度か、興味のあるところでしたので、開封直後にハイレコ(録音)したプチノイズをVinylStudioで測定してみた結果が、以下の通りです。
通常のレコードでは、分当たりのプチノイズが70個程度が20個程度と非常に僅かでした。
VinylStudioのノイズ検出条件は、何時もの通り、Sensitivityは1に、PPはMaxです。
クリック検出 | スキャン時間 | 修正クリック | クリック/分 | |
side1 | 349 | 23.9 | 348 | 15 |
side2 | 277 | 23.2 | 276 | 12 |
side3 | 240 | 26.9 | 239 | 9 |
side4 | 427 | 25.9 | 423 | 16 |
side5 | 281 | 19.9 | 272 | 14 |
side6 | 374 | 20.4 | 372 | 18 |
side7 | 334 | 21.1 | 331 | 16 |
side8 | 771 | 26.9 | 759 | 28 |
side9 | 364 | 21.9 | 363 | 17 |
side10 | 179 | 17.7 | 176 | 10 |
通常 | 2440 | 32.7 | 2402 | 73 |
ハイレコの音質は、ライブ録音で、若干ストリングスの濁りは、否めませんが、声楽は明瞭で、また、ライブならではの、咳や何かの軋み音が生々しく、バイロイトの雰囲気が伝わって来る録音でした。
ネットで調べた限りクナのパルジファルのハイレゾ音源配信は無く、CDでしか見当たりませんでした。
プチノイズが最も少なかったサンプル音源をお聴きください
side10が最もプチノイズの数が少なく”179”でしたので、このside10のハイレゾファイルからAACエンコードしたサンプル音源をお聴きください。 当然プチノイズは殆ど感じられませんが、音溝が汚れていない関係か、レコードの内周でも肉声の音割れ(ビビリ音)が殆ど無く、音質も瑞々しく感じられます。
❏ AAC(320kbps)・サンプル
side10:第3幕(その3)フィナーレ
ビットレート: 320 Kbps サンプリング周波数:48khz 長さ:19分 46秒 ファイルサイズ:45.9 MiB
- アンフォルタス(癒えぬ罪の傷に苦しむ聖杯王):ジョージ・ロンドン(バリトン)
- パルジファル(無垢で愚かな若者):ジェス・トーマス(テノール)
パルシファル 第3幕(その3)のあらすじ(ウィキペディアより以下引用)
ティトゥレルの葬儀のための儀式が、これを最後に始まろうとしていた。アンフォルタスは苦悩の頂点に達し、「我に死を」と叫ぶ。そのとき、パルジファルが進み出て、聖槍を王の傷口にあてると、たちまち傷が癒えた。パルジファルは新しい王となることを宣言、聖杯を高く掲げる。合唱が「救済者に救済を!」と歌う。聖杯は灼熱の輝きを放ち、丸天井から一羽の白鳩が舞い降りて、パルジファルの頭上で羽ばたく。クンドリは呪いから解放されてその場で息絶える。