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NHKで放映された「CD開発“不良社員”たちが起こしたデジタル革命」で思うこと

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たまたま、TV番組表を見たら、BS103で「CD開発 “不良社員”たちが起こしたデジタル革命」を見つけました。 当ブログは、CD音質とLPレコードの音質をテーマにしていますので、これを見逃すわけには行きません。 早速録画予約し視聴しました。 このTV放送を観て、改めて今のソニーに思うことをブログしてみたいと思います。

 

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CD開発“不良社員”たちが起こしたデジタル革命

「CD開発“不良社員”たちが起こしたデジタル革命」は、2018/8/21(火曜)21:00〜23:00 BS103アナザーストーリーズ 運命の分岐点」の番組で放映されました。 この番組は、Sony Historyの「第7章 デジタルをものにしてみせる」の内容にほぼ、沿ったストーリの他、音楽プロデューサー松任谷正隆氏のアナログとデジタル音質の回想があり、中々興味深い番組でした。

もし、この番組を見逃した方は、NHKのオンデマンドで観てください。(購入期限:2019年9月2日 216円)

 

<アナザーストーリーズ・番組説明>
アナログレコードからコンパクトディスクへ。それは、オーディオのデジタル化という「革命」だった! 会社のトップが大反対する中、ソニーの中で「不良」と呼ばれた技術者たちが集い、あの手この手で開発を押し進めていく。カラヤンやスティービー・ワンダーといった世界的なアーティストを巻き込んでの痛快な逆転劇。新たな技術を生み出すためのヒントが満載! そして、CDが、松任谷由実の音楽に及ぼした意外な影響とは?

番組のストーリーと感想

放送は、エピソードを交えながら、以下の3つのフェーズで進行していきます。

  • その1 フォーマット競争 誤り訂正
  • その2 カラヤンとスピーディーワンダー
  • その3 音楽プロデューサー松任谷正隆の回想

ソニーの井深はデジタル嫌いだったという逆風の中で、たった14人でデジタル音源の開発を始め、音楽ソースのデジタル化もさりながらフィリップスとも渡り合いCDメディアの開発も相当な困難があったことは想像に難くなく、、不良社員と言われるソニー社員がCD開発に情熱を傾け開発を行ったというサクセスストーリでした。

 

この放送で興味深かったのは、音楽プロデューサー松任谷正隆氏の回想でした。

ポイント

1985年に以前作った曲をまとめてCDにしたら、スクラッチやヒスノイズが無くなると思い楽しみにしていた再生音を聞いた瞬間にショック。 きれいに盛り付けられていた料理が乗っているものがバラバラになって音がスカスカになって驚いた!というのが第一印象だったとのこと。

放送の中でユーミンの「守ってあげたい」をレコードとCDの音を実際にTVで流していましたが、聴いてみると明らかに差(レコードの方が良い)がありました。 その理由を、サンプリング周波数帯域のことに言及し、「CDには高域が無い」からとアナウンスされていました。(それはちょっと言いすぎですね)

S/Nが良すぎる、何か足りない、情報が失われる、アナログとデジタルと区別して制作しないといけないので、デジタルになって手がかかる様になった由でした。(CD用にマスタリングする必要があるということですね)

しかし、時が過ぎて10年以上前 雑誌の企画で最高音質のCDと最高音質アナログ聴き比べの企画があり、自分の作ったアルバムで、音が良かったのはCDだったので、この時からCDを認めるようになったということで締めくくられていました。

 

当時のソニーの技術屋が、技術の本道を如何に目指していたかが分かる放送でした。

 

ところで、今のソニーは

翻って、昨今のソニーを見ると、些末な(疑わしい)技術を求めているのでは無いか? 例えば、DSEE」や「バイナルプロセッサー」に見られる「疑術」いや「技術」です。

ハイレゾ再生プレーヤとして、このブログでも紹介しているHAP-Z1ESは、音質も機能も満足しています。

でも、この中の機能にMP3やAACによって失われた高域を補完するDSEE機能があります。 完璧な高域補完であれば、例えば、MP3であってもノコギリ波の失われた高域倍音成分が再現される筈が、ある周波数を除いて、高域補完されておらず中途半端な機能でした。 詳しくは当ブログでレビューした「DSEEの真実」を参照してください。

 

もう一つ危惧しているのは、最近発表された、バイナルプロセッサーといわれるものです。(バイナルとは、vinyl record =ビニール盤から採ったようです) https://www.sony.jp/feature/products/vinyl/

このバイナルプロセッサーは、ソニーによれば、この機械系のノイズを加えることで、スピーカやヘッドホンに対して「初動感度」が上がりトランジェント(過渡特性)を改善できるとのことです。

私から見てオーディオの本道から逸脱しているとしか思われません。 CDよりもレコード音質の方が好ましいと思っている私ですが、だからと言って、低域共振やサーフェスノイズ、スクラッチノイズを付加すると言うのは如何なものでしょうか?

それなら、当ブログのメインテーマである、「昔のレコードを再生して、ハイレゾ化」するのが最も理にかなっているということになりますね!!

つまり

アナログオーディオの目指すところは、レコード再生時に如何に有害な要素を極力排除するかを求めてきた歴史でもありました。 オーディオの有害な要素とは、低域共振の排除やノイズの排除であって、バイナルプロセッサーはこれに逆行するものではないでしょうか?

 

ことほど左様に、以上の些末な”疑術”を訴求するのでなく、CD開発に当たったような、本道の技術を訴求してもらいたいと願います。(これはソニーに限らず、昨今の日本企業全体に言えることかもしれないですが?)

 

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