
M1-macのターミナルはbashシェルのままで今に至っていましたが、起動時に「zshシェルにせよ」とのコメントが気になり`chsh -s /bin/zsh` を実行して zshシェル にしました。 ところが、音声ファイル変換用 ffmpegのコマンドラインを実行しようとするとエラーが発生し実行出来ません。
bashシェルの時にhomebrew経由でffmpegをインストールしたため、zshシェルではhomebrew含めてパスが通っていないのが原因でコマンドラインエラーになります。 エラーを回避させるにはzshシェルに今回紹介する手順でパスを通す必要があります。
備考:
zshシェルでもffmpegのインストール先のパスを付けてコマンドラインを実行すれば問題無く実行できます。
また、元のbashシェルに戻すにはchsh -s /bin/bash を実行してターミナルを再起動すればbashシェルになります。
夫々のシェルで通っているパスを確認する。
echo $PATH コマンドでパスを確認します。
bash シェルのパス
/opt/homebrew/bin:
/opt/homebrew/sbin:
/usr/local/bin:
/System/Cryptexes/App/usr/bin:
/usr/bin:/bin:/usr/sbin:/sbin:
:
zsh シェルのパス
/usr/local/bin:
/System/Cryptexes/App/usr/bin:
/usr/bin:/bin:/usr/sbin:/sbin:
:
/opt/homebrew/bin:〜2つのパスが不足している!
zshシェルに不足しているパスを追加する手順
Point
1 一時的にパスを通す方法
一時的にパスを通すなら以下のコマンドを実行すればOKです。 但し、ターミナルを再起動すると、折角のパスが消えてしまいます!
zsh command export PATH="/opt/homebrew/bin:$PATH" export PATH="/opt/homebrew/sbin:$PATH" または、マトメて export PATH="/opt/homebrew/bin:/opt/homebrew/sbin:$PATH"
Point
2 恒久的にパスを通す方法
step.1 空の.zshrcファイルを作る
環境変数の保存先が~/.zshrc ファイルです。 その存在を確認するため ls -la ~/ | grep '.zshrc' を実行します。 表示された項目に ~/.zshrcが無い場合は、 touch ~/.zshrc を実行して空の.zshrcファイルを作ります。
step.2 .zshrcファイルの編集
次に、 nano ~/.zshrc を実行して、nanoエディタを起動し、下のコードを記述します。
12export PATH="/opt/homebrew/bin:/opt/homebrew/sbin:$PATH"記述したら、^o で保存 し ^x でエディタを終了します。 ^は「コントロールkeyを押しながら」の意味です。
nanoエディタの代替え
nanoエディタは扱い難いので、通常のテキストエディットアプリで代替えできます。 その方法を示します。
pwd コマンドを実行すると、現在のカレントディレクトリが分かります。 Finderで当該ディレクトリに移動し.zshrcファイルを探します。 .zshrcファイルは隠しファイルですので、『command + shift + . 』(トグル的に表示/非表示が切り替わります)で隠しファイルを表示させます。 .zshrcファイルが見つかったら、右クリックでテキストエディットを選び実行します。 エディタの画面に先程の下のコードを記述し保存すればOKです。
12export PATH="/opt/homebrew/bin:/opt/homebrew/sbin:$PATH"step.3 最後に
source ~/.zshrc を実行して設定を反映させzshのパス通しの完了です。
echo $PATH コマンドで不足していたパスが追加されているを確認します。