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Spectrogram Viewerに波形ナビゲーションを追加|FFmpeg「showwavespic」で楽曲内の目的箇所を素早く探す

前回の記事では、macOSショートカットアプリを利用して、スペクトログラムを手軽に表示できる Spectrogram Viewerツールを作成しました(詳細はこちら)。
実際に使用してみると、長時間の楽曲では「解析したい部分」を探すのに意外と時間がかかります。 スペクトログラムだけでは、フォルテやクレッシェンド、楽曲の盛り上がり、大きな入りなどの位置を把握することが難しいためです。

そこで今回は、FFmpegの showwavespic フィルターを利用し、時間方向の音量変化をひと目で確認できるナビゲーション用波形モニターをスペクトログラムの下部へ追加しました。 この波形を目印にすることで、素早く目的の演奏箇所を見分けることができるようになり、スペクトログラム解析の作業効率が向上します。

 

ナビゲーション用波形モニターについて|FFmpegの showwavespic

ナビゲーション用波形モニターとして、FFmpegの showwavespic フィルターを用いて音量を包絡(エンベロープ)表示することにしました。
以下のコマンドを、ターミナルから実行すると、音源の波形を画像化することができます。

 command bash
ffmpeg -ss 0 -t 70 -i "input.flac" \
-filter_complex "volume=0.5,showwavespic=s=1280x720:split_channels=1:\
colors=lightgrey:scale=lin:filter=peak,format=rgb24" \
-frames:v 1 -y "out_wave.png"
ーーーーーーー
【備考】以下のコマンドでオプション詳細を調べることができます。
ffmpeg -h filter=showwavespic

コマンド概要

  1. -ss 0 -t 70: 0sから70s間を切り出し、表示する分析時間を指定する。 通常は無指定で全再生時間になる。
  2. input.flac:メディアファイルをフルパスで指定
  3. s=1280x720:出力する画像の解像度を指定
  4. colors=lightgrey:音声波形の色指定、lightgreyを指定している
  5. volume=0.5:指定音声波形の大きさ指定
  6. split_channels=1:0で、LchとRchの画像を重ねる。 1 で、Lchを上段、Rchを下段で表示
  7. filter=peak:peakの他average指定が可能
  8. out_wave.png:波形画像をpngで、パス指定した場所に出力 -y で上書き保存
上記コマンドの実行結果:out_wave.png
(ムソルグスキー"展覧会の絵"の「バーバ・ヤーガの小屋」)

FFmpegのインストール:
showspectrumpicやshowwavespicフィルタを利用するには、FFmpegのインストールが必要です。 インストール方法は、以下の記事が参考になります。 クリックして参照してください。
「HomebrewでMacにFFmpegをインストールする方法と使い方」
オペレータ
オペレータ
それでは「ナビゲーション用波形モニター」をスペクトログラム に加えたmacOSショートカット ”Spectrogram Viewer with WAVE”を作成します。

 

 Spectrogram Viewer with WAVE の作成方法(macOSショートカットの変更点)

作成済みのSpectrogram Viewerショートカット(詳細はここをクリック)のバッジをクリックしてショートカット編集画面を開き、ショートカット名をSpectrogram Viewer with WAVE に変更して、【シェルスクリプトを実行】アクションのコードを下記に書き換えるだけです。

以上で、Spectrogram Viewer with WAVE ショートカットの完成です。

波形モニタの調整ポイント

  1. 横軸(時間軸)の調整:19行目・wave_left=148  数値を小さくすると波形モニタが左に寄る
  2. 増幅の調整:54行目・volume=1 数値を大きくすると波形拡大
  3. 包絡(エンベロープ)の種類:56行目・filter=peak 平均にする場合は、averageにする

 

Spectrogram Viewer with WAVE ショートカットを使ったスペクトログラム画像・サンプル

完成した Spectrogram Viewer with WAVE ショートカットを起動して、スペクトログラム分析したい音源ファイルを選択すると、オプション設定入力ダイアログが表示されます。 入力ダイアログの値を設定することで、表示を変えることができます。
ここでは、「ステレオ(2ch)」表示と「2ch重ね合わせ」表示の画像・サンプルを示します。

使用音源:
グラモフォンレーベル・LPレコード1966年録音・カラヤン指揮BPOの「ラベル編曲・ムソルグスキー展覧会の絵」の中から「バーバ・ヤーガの小屋」をオルトフォンMC20カートリッジでハイレゾ(24bit 96khz)収録した音源を使っています。

 

SPL
1
ステレオ(2ch)・表示

入力ダイアログオプション設定:表示モード=1、分析時間設定=-ss 0 -t 70

 

SPL
2
2ch重ね合わせ・表示

入力ダイアログオプション設定:表示モード=0、分析時間設定=-ss 0 -t 70

 

以上、ナビゲーション用波形モニターを追加した、Spectrogram Viewer with WAVE について解説しました。 次回では、audacityと組み合わせた Spectrogram Viewer with WAVE の実践的使い方を説明します。

 

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